ワニス類 16世紀以降に出来ていた
ラックニス 南洋植物に寄生するラック貝殻虫が分泌する樹脂状物質 = シェラック
シェラック + アルコール = ラックニス(木材ヤニ止め、電気絶縁)
調合ペイント 19世紀半ばにできた。
メーカーが顔料(主に白鉛)を油で練ってペーストにした固練りペイントを
職人があまに油で薄めて使用していた。
その後 あまに油からボイル油(重合油)に代わって乾燥が早くなった。
日本で最初の塗料
メーカー
明治14年10月 共同組合光明社(日本ペイントの前身)
昔の航空機 軽金属用塗料はベンジルセルロース+フェノール樹脂系ラッカーが使われ
アメリカの飛行機の標識はアルキド樹脂塗料
ジュラルミンでは南方の高温多湿地域では腐食した為。
塗装の意味 物体(被塗物)の保護(腐食防止)と美観。
美観の付与と防食。
塗装のプロセス 液体(ゾル、塗液)→固体(ゲル、塗膜)の移行
錆(さび) 普通の錆厚=1ミクロン(1000分の1mm以上)
錆による腐食損失 国内だけでも年間1000億円以上の損失
定期的な塗替えで半永久的に維持できる
メンテナンスフリー 何も手を付けないというのは誤りで常に定期的に塗膜状態を点検し
必要な補修を行って被塗物を永久に保護するという意味。
塗膜形成要素 塗膜に残る成分
ビヒクル 塗膜形成要素を溶剤で溶かした粘っこい流動物
塗膜形成主要素 重合油、天然、または合成樹脂、繊維素、ゴムの誘導体等の
高分子物質。 この種類によって質が決まる。
塗膜助要素 微量添加物で塗料添加剤とも言う。
可塑剤、乾燥剤、硬化剤、皮張り防止剤、増粘剤、光沢付与剤、
はけ目防止剤または平坦化剤、たれ防止剤、防食材、UV吸収剤、
顔料分散剤などの化合物で微量でも性能を著しく向上させる。
ポリマー 高分子化合物
塗料(塗料工業) 接着剤、プラスティック(繊維)も同類。 
原料の75%以上が石油に由来する溶剤ならびに石油化学製品。
工場塗装 プレコート=カラートタン、プレフィニッシュ=塗装合板
自動車塗装 軽量化に伴いプラスティックの塗装が多い。
船舶(船底塗装) 船底付着生物防止のため塗膜表面が少しずつ摩損する
セルフポリッシュ形船底防汚塗料(うなぎ塗料)が多く使われる。
電気機械(冷蔵庫等) 粉体塗料からプラスティック化に伴い伝導塗料の電磁波シールド塗料に
移行。
電子部品 ローラーまたはスクリーン印刷法(伝道塗料)
食缶(缶詰、ビール缶) UV化が進む。
塗料への要求 @ 1回塗りで厚膜ができ、高濃度で低粘度
A 速乾性または低温硬化型
B 平滑で光沢のある塗膜
C 塗膜は硬く、十分なたわみ性と付着性をもつこと
D 耐候性、化学抵抗が大きいこと
これらの実用的妥協点で製造されている。
上乾き防止 揮発乾燥時間の調整=梅雨時期のリターダーシンナー使用。
2液形ウレタン塗料 D/Dラッカーとも呼ばれる。
ドイツの化学会社(バイエル社)
イソシヤネート成分(橋かけ剤、硬化剤)→Desmodur
ポリエステル成分              →Desmopher
ラテックス = エマルション
塑性 わずかな応力では変形しないが一定応力(降伏値)以上になると変形し
応力を除去しても回復しない性質
英語のPlastic=塑性の可塑物
可塑剤 ポリマーに塑性を与える、すなわち軟らかくするための添加剤のこと。
黒は白く見えるようになる 虫めがねで観察すると微細な傷痕が無数に付き
これが光を乱反射させ白っぽく見させる。
例)高級車の羽毛痕(軟らかい羽根ばたきによる)は羽根の中の
   細かい骨が非常に硬いため。
磨耗について 不飽和ポリエステル(無溶剤)→磨耗しやすい
エポキシ、ウレタン樹脂    →磨耗しにくい
変性ウレタン ウレタン結合をもつアルキド=ウラルキド
ヨーロッパ(特に北欧)の住宅は木材床が多くこれに使用される。
塗膜の研磨作業 (サンドペーパーを使った)水砥ぎ(最も多い)、ガソリン砥ぎ、
なたね油砥ぎなどがある。
錆の発生理由 水と酸素により大気汚染は発生を促進する。
 〃 電気化学的腐食説 大気中の水分(雨等)が電解質として作用し電解質溶液に金属が
接すると極部電池ができる。
その陰極部で鉄が2価のイオンになって溶出しそれが酸化して錆になる。
防錆方法 @ 金属表面処理によって局部電位差を小さくする。
A さび止め塗料で金属表面を不動化して電極による反応を抑える。
B 抵抗体(塗膜)の挿入により電流量を小さくする。
ブリスター = ふくれ
ブリッヂ現象 アングルの入隅にできる空げき(隙間)
例)ワニスで2回目を2〜3日後に上塗りした場合、下層が引っ張られて
浮き上がる。 1日以内の塗り重ねには生じない。 ≒層間剥離。
塗膜の劣化 @ 元凶は酸素
A 光と熱は電子振動により劣化促進
B 太陽光。短長波(紫外線)ほど光エネルギーが高い。
   長波長(赤外線)は熱エネルギー。
フェノール、エポキシ樹脂の
白亜化
骨格であるベンゼンが酸素の影響を受け分解し黄変、光沢消失、
チョーキング(白亜化)
チョーキングは白色塗膜に
多く見られる理由
顔料粒子を結着していた塗膜のポリマー(バインダー)が分解し
塗膜から遊離するため。
塗料用顔料に
要求される性質
@色(色相)
A着色力
B隠ぺい力
C粒子の形、大きさ(分布)
D比重
E水素イオン濃度
F分散性
G耐久性(耐光、耐候性)
H耐薬品性
I耐水性
J耐溶剤性
K耐熱性
L耐凝集性
M防食性
N無毒性
O調色安定性
P貯蔵安定性
塗装工場における塗装
 カーテンフローコーター 塗料を一定の幅の薄いフィルム状にして連続降下させ
その下をベルトコンベアーに乗せて被塗物を通して塗装する工法。
塗料の損失が少なくカラートタンなどに使われる。
 ロールコーター @ナチュラルコート Aリバースコート
静電塗装装置 被塗物を陽極(+電荷)、噴霧装置を陰極(−電荷)として
この間に数十KVの高電圧を加えて静電界を形成し塗料粒子を
−に帯電させて噴霧する。
電着塗装(ED装置) 電気メッキと同様にタンク内に水溶性または水分散塗料を入れ
被塗物を−、その他を+にする。
1963年フォード社がボディの下地塗装に採用。
以下はそれらの特徴
@ 下地塗装はほぼ完全自動化できる
A 火災、爆発の危険がなく大気汚染の心配がない
B 塗膜厚の調整と維持が容易で品質管理上有利である
C 狭い隙間の内部も塗装できるため防食効果大
D 塗料の使用効率が高い
粉体塗装(PC装置) 不揮発分100%の粉末状塗料を被塗面上に分布させ
これを粉体の融点以上の温度で焼付け溶融、流展、硬化させて
連続塗膜を形成させる方法。
溶射法(フレームスプレー)、流動浸漬法、静電粉体スプレート塗装法。
ハイブリッド形塗料 不揮発分が60%以上(定義上)で一般には70〜75%
NAD 非水ディスパーション
EB 電子線硬化
UV 紫外線硬化
塗料への改善要求 硬い塗膜=もろい
厚塗り=たれやすい
たれにくい=平坦化しにくい
耐水性良=耐油性悪い
 これらのことをふまえ実用的妥協点により製品化している
顔料 紫外線をよく吸収する顔料(カーボンブラック、べんがらなど)は
表面の劣化は早いが下層への通過が少ないので塗膜の寿命が
比較的長い。
顔料 アルミニウム粉は長、短波共よく反射しガス、水分の透過は困難。
よって耐候性が優れている。

塗料や塗装についての歴史やその意味合い、
工法などを私自身の覚え書きとして
                   まとめたものです。

※ ほとんどが専門家のための雑学的なもので
   一般の皆様にはつまらない記述ですが同業の方には喜ばれるかも?
                                                   
参考文献
植木 憲二(工学博士)の著書
塗料物性入門(編者 理工出版社)
塗料の選び方・使い方(編著 日本規格協会)
塗料と塗装(共著 大日本図書)
塗料試験法(共著 職業訓練教材研究会)
塗料のお話し(編著 日本規格協会)